炎症期(約2~9ヵ月)
初期症状として肩の痛みが出現し、動かすことが苦痛になります。安静時痛や夜間時痛を生じるようになり、痛みにより動きの制限が出現します。この時期の理学療法としては、肩の負担を減らす為に、使い方や休め方を指導します。
拘縮期(約4~12ヵ月)
痛みは軽減していきますが、肩の動きの制限は強くなります。この時期の理学療法として、痛みに注意しながら筋肉をほぐし動きの改善を図っていきます。
回復期(約12~42ヵ月)
肩の動きが改善していき、生活動作の遂行が徐々に楽になっていきます。この時期の理学療法として、運動強度を上げながら積極的に動かす機会を増やしていきます。
寝る時の楽な姿勢(ポジショニング)
効果:炎症や痛みの改善、夜間痛の軽減
特徴:肩関節の緩みやすい(リラックスできる)位置に枕やバスタオルを用いてポジショニングします。
デスクワーク
特徴:作業は体の正面で行い、デスクワークなどの際にでは痛い方の肘をデスク上において腕の重みを軽減する。
肩甲骨の運動
効果:肩甲骨の可動性の確保、拘縮の予防
特徴:炎症期では、腕を動かすと痛みがでるため、痛みが少ない肩甲骨の運動を中心に行い、拘縮期以降の関節可動域制限を予防します。
脇の下のストレッチ
効果:脇の下の筋肉を伸ばすことにより、可動域を改善させる
特徴:低負荷のストレッチを行い、脇の下の筋肉の柔軟性改善を図ることで、疼痛の軽減、可動域の改善を図っていきます。
肩周りのストレッチ
効果:肩甲骨周囲の筋肉を伸ばすことにより、可動域を改善させる
特徴:低負荷のストレッチを行い、肩甲骨周囲の筋肉の柔軟性改善を図ることで、疼痛の軽減、可動域の改善を図っていきます。
インナーマッスルトレーニング①
効果:インナーマッスル(棘上筋)のトレーニング
特徴:インナーマッスルの筋力向上を図ることで、肩関節の安定性を高めていき、安定した位置での肩関節の運動獲得を図っていきます。
インナーマッスルトレーニング②
効果:インナーマッスル(腱板)の筋力増強
特徴:インナーマッスルの筋力向上を図ることで、肩関節の安定性を高めることができます。筋力向上によりスムーズな肩関節の運動が可能になります。
注意事項
・呼吸を止めずに無理のない回数でゆっくり行いましょう。
・痛みや疲労感を感じた場合はすぐに中止してください。
・動きが悪い方や痛みが強い方、詳しく知りたい方は医師または理学療法士に相談してから行って下さい。